ここ数日、頭が混乱していました。
失踪した夫が「何事もなかったように」電話をかけてきた内容が、「政府の愚痴・俺は何でも知っている」といういつものことでした。
私は、政府がどうのという話をできるほど、というか、そういう場所にいる人たち全てを否定するような考えを持っていないので、いつもいつも、「なぜ、そこまで、全ての政府機関の人を蔑んで、なじったりするのだろう?」と思っていました。
私は、全ての政府関係者を否定できるほど、全ての人を知らないし、助けてくれた人も多いからです。
「俺は何でも知っている」ということも、理解できません。
そういう話を、夫は得意げに4時間半・・・。
電話を切ろうとすると「俺みたいなものが・・・。どーせ」と始まって、「お前のせいでこうなった」になるので、やはり、一日寝込んでしまっていました。
私は、ずっと、やりきれない思いをしていました。
夫は、ここに住んでいる人たちの一人ひとりをも「あいつはだめだ」「こいつはだめだ」と言い続けて、泣きたくなっていました。
沢山たくさん、お世話になっているのに・・・。
あまりにも悲しくなっていて、夫に対して夫の失踪を隠す筋合いも無くなったので、この地区の人たちとやっと話せるようになりました。
以前は、話に行こうとすると、「お前何しに行くんだよ、お前、何話したんだよ。」と「行くな」という感じで怖かった。
でも、話に行ったら、「やっぱり・・・。そういう人だと思ってたよ。あなたは、自分の生きたいように生きなよ。ちゃんとけじめをつければ、ちゃんと応援するから。そのけじめを付けるときに、誰に話をすればいいのか、ちゃんと教えるから。大丈夫、これからだよ。落ち着いて、自分の道を歩いてたら、誰もがあんたのことは応援するって言ってるから。自分から動けば、手伝えることがわかるからね」って。
うれしくて泣きました。(嬉し泣きばかり・・・)
あ、でも、釘も刺されました。
「庭をきれいにしなさいっ」って。
「家の中がゴタゴタしてると、外から見ても分かっちゃうものだから、あんたが元気であることが分かるのはね、庭がきれいに手入れされてれば、心の中が分かるんだよ」って。
バレバレだけど、ちゃんと見ててくれました。
本当に、感謝ばかりです。
夫に女がいたことも(「家を簡単に空けるやつだからなあ、そんなもんだと思ってた」って)、暴力をふるっていたことも、そこの地域の人たちが夫に誤解されて傷ついていたことも・・・
なんか、夫がいなくなったら、この地域の人が、すごく気が楽になったって、口では言わないけれど、ほっとした顔をしてました。
「あんたは、ここで生きてくんだろ?大丈夫だよ。しっかりしろな」って。
「同情は誰でもできるけれど、動くのは自分だから食べなさい。体を作りなさい」って。「体を健康にしていれば、心はついてくるから」って。
どの人も、見ててくれました。
すごく、申し訳なかったけれど、とても、うれしかったし、邪険にされるどころか、その真逆だったので、話してよかったです。
ミニ庭でも私には広いと感じていたのですが、ここの人たちからすれば「あんなに小さいのに・・・」って笑ってました。
規模が違う。さすがです。
「やってれば、だれもが手伝うからね。だから、ちゃんとでなさ~い」って、あたま、ポンポンされました。
誰もが、もう親なんていない場所で、本当に「生きたいように生きなさい」という場所で、私は、ありがたいなあと思いました。
昨日、このまま楽になってしまいたくなるほど、夫の電話一本で倒れてたのに、たくさんの人たちの「しっかりしろっ。な。」で、縮こまっていた心と行動を広げることができました。
夫を怖がって、言えなかったことをちゃんとわかってくれて、しかも曲解したりしない人達の中で生活していて、本当に良かったと思います。
これから、どう生きようか・・・
すこしずつ、地ならしができつつあるような気がします。
「泣いてたらだめだよ」は、力強い励ましでした。